ドローンブログ
2025.12.14
ドローン外壁調査とは?
ドローン外壁調査とは?
管理組合・理事長が知っておきたい基礎知識
マンションやビルの外壁は、年数とともに少しずつ劣化が進みます。
ひび割れ、塗装の浮き、タイルの剥離などは、見た目では分かりにくくても事故につながる可能性があるため、定期的な外壁調査が必要です。
近年、その外壁調査の方法として注目されているのが
ドローンを活用した外壁調査です。

従来の外壁調査との違い
これまで外壁調査は、主に次のような方法で行われてきました。
- 足場を設置しての目視・打診調査
- ゴンドラを使用した調査
- 高所作業車による調査
これらの方法は確実性が高い一方で、
- 足場費用が高額になる
- 住民への影響が大きい
- 調査だけでも工期が長くなる
といった課題がありました。
ドローン外壁調査では
ドローンを使用することで、
- 足場を組まずに調査が可能
- 高所でも安全に近接撮影ができる
- 短期間で建物全体を確認できる
といったメリットがあります。
ドローン外壁調査で「分かること」
ドローンに高解像度カメラや赤外線カメラを搭載することで、次のような劣化状況を確認できます。
- 外壁のひび割れ
- 塗装の浮き・剥がれ
- タイル浮きの疑い箇所
- 補修跡の再劣化の兆候
- 雨水の影響を受けやすい部位の異常
特に赤外線カメラを使用することで、
目視では分からない内部の浮きや剥離の可能性を把握できる点が大きな特徴です。
「ドローン調査=簡易調査」ではありません

よくある誤解として、
「ドローン外壁調査は簡易的で精度が低いのでは?」
という声があります。
しかし実際には、
- 適切な撮影距離
- 時間帯・天候の管理
- 赤外線画像の正しい解析
- 建物構造を理解した判断
これらを適切に行えば、
従来調査の“判断材料”として十分に活用できる調査方法です。
重要なのは
ドローンを飛ばすことではなく、結果を正しく判断できるか
という点です。
ドローン外壁調査が向いている建物
特に次のような建物では、ドローン外壁調査が効果を発揮します。
- 中高層マンション
- 築年数が10年以上経過している建物
- 大規模修繕を検討している建物
- 修繕積立金を有効に使いたい管理組合
- まずは現状把握をしたい場合
「今すぐ工事が必要かどうか分からない」
という段階での現状確認にも適しています。
調査結果の活かし方が重要です
外壁調査は、
「異常を見つけること」が目的ではありません。
本当に大切なのは、
- 今すぐ補修が必要なのか
- 経過観察で問題ないのか
- 次の修繕計画にどう反映するか
を冷静に判断することです。
ドローン外壁調査は、
その判断材料を揃えるための有効な手段の一つと言えます。
まとめ
ドローン外壁調査とは、
- 足場を組まずに
- 安全かつ効率的に
- 建物の劣化状況を把握するための調査方法
です。
従来の調査方法を否定するものではなく、
建物の状態や目的に応じて使い分けることが重要です。
管理組合として、
「無駄な工事を減らし、必要なところに適切な修繕を行う」
そのための第一歩として、ドローン外壁調査を検討してみてはいかがでしょうか。

